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太陽のかけら

ぼくらは太陽のこども
ぼくらはこの明るい光の中で守られ、何の不安も無くまっすぐに伸びる

でもいつからか、暖かいはずの光は僕の身を焦がすようになった
じりじりとこの身を焼かれていても、暗闇を怖れるぼくは、光の中に居続ける

ぼくらは太陽のこども
だから太陽無しでは生きられない
だから太陽に抗うことはしない

……だから

真っ赤に燃えて、
太陽のかけらになって、
ぼくらは消えていく

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ひだまり

太陽が照らす風もない道を、僕はゆっくりと歩く。
緑に染まった木々は日差しを返してキラキラと輝き、僕を導いているかのように見えた。
足を前に出すたびに、カツンと高い音を立てる固くなった僕の足。
ぎこちない動きで不器用なリズムしか刻めないけれど、熱く焼けたアスファルトの感覚を感じないでいられるのは幸せことなのかもしれない。

……どこまで歩こうか。

……どこまで歩けるだろうか。

足の次は、僕の体の中に力を送る心臓らしい。
僕はどこまで歩けるだろう。
たったひとりでどこまで歩けるだろうか。

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寒さに耐えてやっと芽吹いた小さな花。
細い茎に重そうに数枚の葉を付けている。
太陽の光に照らされ、そよ風にわずかに揺られるその姿は、とても愛おしく、心に安らぎを与えてくれる。

毎日そうしていたように、その時もいつもと同じように、なにもせずただじっと見つめていた。
でも風ではない他の誰かが葉を揺らしていた。
そっと葉をめくると小さな青虫がいる。
僕はそれをそっとつまんで、雑草の上においた。

翌日、葉の一枚が半分ほどになっているのに気がついた。
顔を近づけると、青虫が必死に口を動かしているのがわかる。
僕はそっとつまんで手の平に乗せると、隣の空き地に運んで木の根元に置いた。

そしてその次の日、葉がすっかり食い荒らされて、萎れかけた花を見た。

……何か大切なものを壊された気がした。

手に取った殺虫剤を勢いよく吹き付けると、僕の小指ほどに大きくなった青虫は呆気なく地面を転がって必死にもがいている。
そして動かなくなった。

しばらくして、花は元気にまっすぐ立った。
今もまっすぐ立っている。
でもなぜか、そこに安らぎはなかった。

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